作者 生没年 |
加山又造 1927(昭和2)-2004(平成16) |
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制作年 | 1989(平成元)年 |
サイズ | 174cm×358cm |
技法・素材 | 絹本墨画 屏風・4曲1隻 |
解説 | 北宋山水に倣った二度目の作品。倣とは模倣の意ですが、単なる物真似を意味するのではなく、中国で明時代に一つのジャンルとして成立しました。この絵は北宋初期の画家である范寛の「谿山行旅図」(台北故宮博物院)に触発されたものです。 加山又造は原画を単に模写するのではなく、そこから造形思想や本質を学び取っています。原画の山水図にみられる屹立する山容を表現した構図を、山容を屏風の如く立て並べた雪景図に変更しています。そしてほぼ左右対称の構図に、凍てつくような寒さの中に峨々として聳え立つ山稜を描いています。また画面両端の塗り残しを利用した白骨化した樹々が深山の厳しい冬の描写を強調するとともに、背景に描かれた黒い空と呼応しながら奥行きのある空間を形成しています。 |
所蔵美術館 | 多摩美術大学美術館 |