地域 | 日本 |
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制作年 | 縄文時代後期 |
サイズ | 高さ20.0cm口径11.2cm/高さ21.0cm口径9.0cm |
技法・素材 | 土器 |
解説 | 鶴川遺跡群は、1964〜1965年にかけて鶴川団地造成に先立って発掘調査が行なわれました。この2点の土器はその中のM地点で見つかったものです。広口の壺に台がついたようなカタチをしており、一般的なものではないことからこの名称で呼ばれています。また、胴部と脚部にはそれぞれ一対ずつ円孔があり、「器」としての機能はほとんど持たない土器です。 本資料は縄文時代後期の同じ住居内から出土しており、2つ1組のセットであると考えられますが、その使い方は現在でも解明されていません。しかし、2点ともほとんど完形で発見されていることから、日常的に使われていた道具ではなく、特別な儀式に使われた特殊な土器であるとされています。 似たカタチの土器は東日本地域の縄文時代後期〜晩期遺跡で数例が確認されており、いずれも本資料と同じく欠損がなかったり、あるいは2つセットで出ていたりと、当時は取扱いの「作法」が確立していたことがうかがえます。そういった点で、「異形台付土器」は縄文人の「祈りのかたち」をよく反映した資料であるといえます。 |
所蔵美術館 | 町田市立博物館 |