地域 | ベトナム |
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制作年 | 15世紀 |
サイズ | 高さ17.0p 胴径13.1p |
技法・素材 | 青花(染付)/陶磁器 |
解説 | ベトナム青花の成熟期である15世紀後半を代表する優品です。把手がなく小さな注ぎ口のついた瓢形の器で、南アジアで広く使われた水注「クンディ」に違いありませんが、これほど端正な形姿は例が少ないです。半磁器質の素地に、白土を水に溶いて掛ける「白化粧」を施し、上質のコバルトを用いた顔料で高雅な筆致で竹木、蓮花とともに数種の鳥を描いています。ダナンの沖合い22キロにあるク・ラオ・チャム島の近くで1997年から2年間を掛けて引き揚げられた通称「ホイアン沈船」の30万点に及ぶ遺物に類品があり、さまざまな考証からこの瓢形瓶の年代が15世紀後半と考えられています。この時期は「光順中興」と呼ばれる大越国黎朝第4代聖宗淳皇帝(1460-1497)の治世にあたっており、文化的にも隆盛を極めた時代とされています。 |
所蔵美術館 | 町田市立博物館 |