作者 生没年 |
清原啓子 1955(昭和30)-1987(昭和62) |
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制作年 | 1982(昭和57)年 |
サイズ | 55.8p×31.7p |
技法・素材 | エッチング・紙 |
解説 | 久生十蘭は探偵小説、時代小説などで特異な才能を発揮した小説家です。神秘的、耽美的な作風で、清原啓子はこの作家に大きな影響を受けています。草木が生い茂る、精緻に描かれた黒一色の画面の中に劇場の舞台が描かれ、中には人体模型らしき姿が見えます。無音・無言の舞台はその中央部がひび割れ、廃墟のようでもあり、何か別種の新たなものが生まれ出る、その時を待っているかのようでもあり、画面に配置された様々な意味ありげな小道具が、見る者の想像力を刺激します。清原啓子は八王子で生まれ育った銅版画家です。26歳で日本版画協会賞を受賞、その驚くべき才能の出現に人々は驚嘆しましたが、31歳で夭折しています。10年間の創作期間の中で、残された作品は僅か30点。作品の原版は、その早すぎる死を惜しんだ恩師、深沢幸雄氏が大切に保管されています。当館では深澤氏の下で刷られた28点の作品を遺族から寄贈を受けて所蔵しています。 |
所蔵美術館 | 八王子市夢美術館 |