作者 生没年 |
牛島憲之(うしじまのりゆき) 1900(明治33)-1997(平成9) |
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制作年 | 1984(昭和59)年 |
サイズ | 縦91.0cm×横72.8cm |
技法・素材 | 油彩、キャンバス |
解説 | 「伊豆の下田にある小さな島。静かな海に浮かぶ島影の美しさ。必要なものだけを残し、あとは捨てました。」(牛島憲之のことば『日経ポケットギャラリー』より) 牛島憲之は、府中をはじめとする多摩川沿いの武蔵野や代田にあった自宅の周辺ばかりではなく、電車に乗って様々な土地に寄ってはとにかく歩き回ってモチーフ(絵の題材)を探し回っていました。そして気に入った風景が見つかると、その場所でとことん風景を見つめ続け、スケッチをしながら頭の中で構図を何度も何度も練り直していたそうです。「必要なものだけを残し」て、最小の対象だけで絵画をつくるには、実際アトリエでの苦闘に満ちた試行錯誤があったようです。1ミリ輪郭を変えるだけで何日もかかるなど、制作には非常に長い時間を要したそうです。 府中市は、平成10年6月に遺族より牛島作品約110点の寄贈を受け、同12年に開館した府中市美術館の2階には牛島憲之記念館を設けて、展示替えをしながら多くの方々に鑑賞していただいています。この作品は、その中でも特に人気があり、静かで穏やかな海と空に溶け込むような気持ちにさせてくれる絵画です。 |
所蔵美術館 | 府中市美術館 |