作者 生没年 |
ポール・ゴーギャン Paul Gauguin 1848-1903 |
---|---|
制作年 | 1893-94年 |
サイズ | 縦204o×横354o |
技法・素材 | 木版、ステンシル |
解説 | ゴーギャンは19世紀フランスの画家。最初は趣味で油彩画を描いていましたが、ピサロの手ほどきを受け印象派展にも参加、本格的な制作にのめりこんでいきました。それとともに絵画に対する考えも変わっていき、目の前のものをそのまま描くのではなく、想像力のうちにとらえ直して描くべきだという「象徴的総合主義」を追求するに至ります。 1891年、文明社会をのがれタヒチに旅立ち、93年に帰国するとタヒチでの経験と自らの芸術について語った本『ノアノア』の出版を企画します。この企画は結局は実現しませんでしたが、その挿絵として制作された10点の木版画のひとつが本作品です。当時のフランスでは日本のような多色刷り木版の技法はあまり知られておらず、どんな材料や道具を使えばいいのかもよく分からないまま、ゴーギャンは悪戦苦闘したといわれます。しかしそれがかえって細かな技巧に走ることのない力強く大胆な表現につながり、近代の芸術に大きな影響を与えたのでした。 |
所蔵美術館 | 町田市立国際版画美術館 |