作者 生没年 |
中村研一 1895-1967 |
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制作年 | 1965(昭和40)年 |
サイズ | 縦130.5×横97.0cm |
技法・素材 | 油彩/カンヴァス |
解説 | 第8回新日展に出品された晩年の裸婦像です。研一の父・啓次郎は鉱山技師で、職人気質の真面目な人物でした。研一が画家になることに猛反対しており、結局は根負けするのですが裸婦を描くことには最後まで難色を示していたそうです。研一はというとそれを気にした様子は殆ど無く、若い頃から最晩年にいたるまで繰り返し描き研究を重ねています。晩年に近づくにつれ、研一の裸婦像は淡い色調で描かれるようになり、決して若くないモデルの肌が実にみずみずしく、全体が光を含んだ画面になっていきます。この作品は背景から特定の場所をイメージできません。しっかりと腰掛けて足を組んでいるモデルの上半身に目を移すと、軽やかに描かれたデコルテから背景に抜けるように空間の広がりを感じます。画面上部のゆるやかさと下部の緊張感が融合され、柔らかい色調ながらも緩まない画面構成を作り出しています。 |
所蔵美術館 | 中村研一記念 小金井市立はけの森美術館 |